膨満感とは
膨満感とは、一般的に物理的な腹囲の増大や、腹部が膨隆している所見自体のことをいいますが、初診である場合、過去の所見と比較することが難しいため、本人の訴えや触診などの診察に基づいて判断されます。
一般集団において、約10~20%の方に大なり小なりの膨満感の自覚があるといわれていて、比較的多くの方が経験のある症状だとは思いますが、特にホルモンの周期的変化があり便秘の有病率が高い女性に多いとされています。
膨満感の検査
急性発症で、嘔吐や排便/排ガス停止を伴う腸閉塞を疑う状態であれば、緊急の治療が必要となりますが、そうでなければ、悪性疾患をはじめとする器質性疾患の鑑別を念頭において、血便、排便異常、体重減少、腹部の手術歴、糖尿病や膠原病の既往があるかなど確認した後、消化管の閉塞を伴う器質性病変の除外のために、待機的に内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)・腹部CTを行います。
膨満感の原因
原因疾患について、最も注意しなければならないのは、通過障害を伴う胃がん・大腸がんなどの悪性腫瘍です。これらは内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)で診断が可能です。
時折、消化管疾患以外に、子宮・卵巣癌などの婦人科悪性腫瘍と診断がつく場合や、ご本人が妊娠していることに気がついていない例もあります。
機能性のものには、過敏性腸症候群、慢性便秘、月経前症候群などがありますが、運動機能異常をきたす偽性腸閉塞症、SIBO(small intestinal bacteria overgrowth)なども鑑別されます。
当院の診療
当院では緊急度が高い場合、当日または翌診療日までに内視鏡検査(胃カメラ)、腹部CTを行い、大腸カメラについても極力柔軟に対応しています。
緊急の場合には電話予約をおすすめしますが、WEB予約についても24時間対応可能です。
お困りの症状があれば、お気軽にご相談ください。