無痛の胃内視鏡検査(胃カメラ)
当院では年間8,500件の胃と大腸の無痛内視鏡検査を行っています。静脈麻酔をかけ胃内視鏡(胃カメラ)検査をしていますので、咽頭反射はおきづらく、眠っている間に苦痛なく検査が終了します。
胃内視鏡検査(胃カメラ)とは
胃内視鏡検査(胃カメラ検査、上部消化器内視鏡検査)は、咽頭、喉頭、食道、胃、十二指腸を調べる検査のことです。自由が丘消化器・内視鏡クリニックでは、がん研究会有明病院で、がんスクリーニング(がんの拾い上げ)を専門としている内視鏡学会専門医・指導医が検査を行っています。
胃内視鏡検査では、小さな異常を発見できるだけでなく、細胞を採取したり、ポリープ切除などの手術をすることも可能です。胃癌などの病変の早期発見・早期治療のためには、バリウム検査よりも精緻な観察ができる内視鏡検査がおすすめです。また内視鏡検査を通じて、ピロリ菌感染の可能性についても診断できます。感染の疑いがあれば詳しい検査を追加して、除菌治療を検討します。
内視鏡検査に抵抗がある方も、自由が丘消化器・内視鏡クリニックで一度受診して頂ければ、意外と苦しい検査ではないと感じて頂けると思います。
当院は、東急東横線・大井町線 自由が丘駅の正面口ロータリーから徒歩1分と通いやすいクリニックです。お気軽にご相談ください。
胃内視鏡検査でわかる疾患
など
胃の症状と疾患
胃痛や胸やけといった胃の症状は市販薬でも一時的に改善することがあるため、そのまま受診されないで疾患を進行させてしまうケースがよくあります。また、胃がんのように深刻な病気でも自覚症状が乏しいまま経過し、かなり進行してから自覚症状が現れることもあります。症状の有無やその強さで病気の進行を測れないため、気になる症状がある時には消化器科を受診されることをおすすめします。
特にヘリコバクター・ピロリ菌の感染があると胃がんをはじめとする胃疾患のリスクが大きく上昇します。内視鏡検査を受ければ粘膜の状態を直接観察できるだけでなく、病変があれば組織を採取してより詳しい診断をすることができ、加えてピロリ菌感染の有無を確かめることもできます。ピロリ菌が確認された場合には、内服治療で除菌ができます。
当院では、症状がなくても胃がんリスクが上昇をはじめる40歳を超えたら胃内視鏡検査を受けるようおすすめしています。
症状からみる検査のタイミング
以下の症状をお持ちの方は胃内視鏡検査(胃カメラ)を受けましょう
- 心窩部(みぞおち)や上腹部の痛みがある方
- げっぷ、胸焼け、むかむか、胃もたれがある方
- 喉や胸のつかえ感がある方
- 体重が減ってきている方
- 健康診断でピロリ菌を指摘された方
- 貧血を指摘されている方
- アルコールをよく飲む(すぐに赤くなる)方
- タバコを吸う方
- 過去に胃潰瘍や十二指腸潰瘍を言われたことがある方
- 血縁者で胃がんがいる方
- 40歳以上の方で胃内視鏡検査を受けたことがない方
- 検診や人間ドックのバリウム検査で異常を指摘された方
胃がんの早期発見には、症状がまだ全くない段階で定期的に胃カメラ検査を受けることが大切です。当院では最新・最上位モデルの内視鏡検査機器を導入しており、微細な病変も短時間に発見することが可能です。
当院の胃内視鏡検査の特徴
特徴1 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・評議員による高精度な内視鏡検査
当院での内視鏡検査は、がん専門病院、ハイボリュームセンターに勤務している、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・評議員の資格を有する医師が担当しており、安全で高精度な検査をお受け頂けます。
また院長はこれまで、がん研究会有明病院で、膨大な数の消化器の早期がんを取り扱い、先端的な臨床研究をしてきました。内視鏡検査の精度については安心してお受け頂けます。
- 未分化型早期胃がん(スキルス胃がんの初期段階)を扱った研究では、その内視鏡像、NBI拡大観察所見(精密診断所見)や内視鏡治療後の長期予後について、世界ではじめて英論文化しております。発見が難しいとされているスキルス胃がんの初期病変の拾い上げを非常に得意としております。
- 最近増加している、ピロリ菌の除菌後に発生する胃がんについても、内視鏡専門のトップジャーナル(米国・国際誌)で研究成果を発表しており、5mm以下の微小がんの発見を得意としております。
- 食道がんや咽頭がんの経験についても豊富ですが、発見が比較的難しい咽頭がんについては、その肉眼的特徴や治療法選択に関しての英論文を発表しており、見逃されやすい病変の特徴についても熟知しております。
- 比較的珍しい十二指腸の腺腫・がんについても、それらの形態学や自然史、治療予後に関する英論文が、米国の消化器病一流誌に採用されています。
同論文は、「これだけは読んでおきたい消化器内視鏡医のための重要論文200篇」(シービーアール社)において、これまでに世界中で発表されてきた十二指腸に関する重要論文5編のうちの、1編として選出されています。
これらの食道がんや胃がんなどの早期がんは、定期的な内視鏡検査(胃カメラ)を行っていれば早期に発見でき、外科手術をすることなく内視鏡での治療が可能です。
このような微小がん・早期がんについての知見を得るには、がん専門病院などで長年にわたり診療・研究するなどの特殊な経歴が必要であり、それが当院の強みであると考えています。
特徴2 苦痛を軽減した検査
自由が丘消化器・内視鏡クリニックでは、鎮痛剤・鎮静剤を使用することにより眠った状態で内視鏡検査を楽に受けられます。鎮痛剤・鎮静剤はひとりひとりに合わせて種類や使用量を調整しています。以前に胃内視鏡検査でつらい経験をされた方でも、ほとんど苦痛なく検査を受けていただけます。
鎮静剤などの使用により嘔吐反射を起こさないようにすることは、安全性を高めることにも役立ちます。体動などで内視鏡自体が粘膜を傷付けてしまったり、嘔吐反射によって胃と食道のつなぎめに出血や穿孔を起こすリスクを軽減することにもつながるからです。
また眠ったような状態で楽に検査を受けていただくことは、患者様にとって心身へのご負担がなくなるだけではなく、検査医の立場からもスコープの操作をスムーズに行うことができ検査に集中できる利点もあります。
特徴3 最新の内視鏡システムで見逃しなく観察
世界的に評価の高いオリンパス社製の『EVIS X1』(2020夏発売、最上位・最新鋭の内視鏡システム)を導入しています。内視鏡と観察するためのモニターは4K対応のハイビジョン大型モニターで、拡大しても細部までクリアに確認できます。精度の高い検査をより短時間に行うことができますので、患者様への負担も軽減できます。
大型4K対応モニター OEV321UH
内視鏡の映像を観察するためのモニターは4K対応、新A.I.M.E.を搭載した高解像度の内視鏡用モニターです。高度な画像技術を活かして正確な診断や治療を行うためには、モニターの精度も重要な要素になります。当院では最新の4Kモニターを導入し、小さな病変も見逃すことなく、正確な診断や治療ができるよう体制を整えております。また、拡大観察をしても細部までクリアに確認できる上、映り込みや反射がないので、角度や位置の制約がなく、短時間に緻密な観察が可能ですので、患者様への負担も軽減できます。
NBI併用拡大内視鏡による診断
当院の大腸カメラ検査では、拡大内視鏡を標準装備しています。これにNBIモードによる病変の表面の血管模様や構造の観察を組み合わせることで、より精度が高い診断をすることが可能となり、病変の診断と治療方針をその場で決定することができるようになることで、患者様への負担軽減につながります。
がんは、増殖するために毛細血管を周囲に作ったり集めたりして、自分自身へ栄養を引き込もうとします。NBIは、そのような微小な血管を検知するための観察装置で、通常観察では発見するのが難しい初期の病変でも、NBIを使用することにより、病変の軽微な変化をとらえることができるようになるため、「がん」または「前がん病変」をごく早いうちに検知・発見することが可能になります。
NBIはこれまで、扁平上皮領域(咽頭や食道)のがんの早期発見に有用であり、その点が特に注目されてきましたが、近年は装置の改善がなされ、通常観察において明度の向上が得られたことから、胃、大腸病変の早期発見にも有用であることが報告されています。
加えて、病変を80~100倍程度に拡大して微小構造や微小血管を観察することで、腫瘍か非腫瘍かの鑑別に役立ち、より正確な質的診断や治療を行うことができるようになります。
特徴4 感染症に配慮した安心で衛生的な検査
自由が丘消化器・内視鏡クリニックでは、処置具を全て超音波洗浄機とオートクレーブという機器によりしっかり滅菌し使用しています。学会が定めたガイドラインに沿った消毒衛生管理をしておりますので、安心してお受け頂けます。また、必要に応じてディスポーザブル製品(1回切りの使い捨て)も使用しております。
特徴5 胃と大腸内視鏡の同日検査が可能
当院では、1日で胃内視鏡(胃カメラ)と大腸内視鏡(大腸カメラ)を同時に行うことが可能です。2日にわけて検査を行うと時間と費用が余計に発生してしまうため、スケジュールが忙しい方にはご負担が少なくおすすめです。前日からの食事や服薬の制限など、検査の準備も1度で終わらせることができるため、お体の負担を減らすこともできます。
胃内視鏡検査(胃カメラ)の流れ
検査時間は通常5~10分程度ですが、組織を採る場合や状態により個人差があります。
胃内視鏡検査の流れは次の通りです。
Step1検査予約
胃内視鏡検査(胃カメラ)をご希望の場合、電話などでも検査予約が可能ですが、腹痛や膨満感、貧血などによる症状が強い場合には、事前に外来の受診をお願いさせて頂くこともあります。
Step2検査前日
夕食は21時までに済ませてください。
お水、お茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。
検査に備え、なるべく早めに就寝しましょう。
Step3検査当日
常用している薬は検査予約時の指示通り服用していただきますが、糖尿病のお薬は、検査当日の朝の服用・注射をしないでください。
朝食は摂らずにご来院いただきますが、お水、お茶、スポーツドリンクは直前まで飲水可能ですので、脱水に注意して十分に摂取してください。夕方からの胃カメラの方は、予約時間の8時間前までに消化のよい食事内容で朝食をすませていただく必要があります。
指定された時間までに来院し、診察券・同意書を出し、受付をしてください。
Step4検査
貴金属類、着脱可能な義歯などは外していただきます。胃の泡を消すお薬を飲んでいただき、内視鏡の挿入部位に合わせて局所麻酔を行い、鎮静剤、鎮痛剤を注射します。
胃カメラ検査のみの場合、通常5~10分程度で終了します。
Step5検査後
検査終了後はリカバリールームで休んで頂き、その後、医師から検査時の画像をお見せしながら検査結果の説明があります。鎮静剤を使用した場合は、当日の車などの運転はできません。そのため、ご来院時にも公共交通機関をお使いいただくか、ご家族の送迎が必要になります。
検査の前処置で鼻やのどに局所麻酔を行いますので、検査終了から30分以上経過しないと飲水や食事はできません。検査直後の食事は、脂質や刺激物を避けましょう。また、組織採取を行った場合には、消化しやすいものを食べるようにして頂き、当日の飲酒や刺激物の摂取を控えていただきます。
検査費用
1割負担 | 3割負担 | |
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初診(感染症採血含む) | 約700円 | 約2,000円 |
胃内視鏡(胃カメラ)検査のみ | 約2,000円 | 約6,000円 |
胃内視鏡検査+病理検査 | 約3,000~4,000円 | 約10,000円 |
胃内視鏡検査+ピロリ菌検査 | 約2,500円 | 約7,500円 |
※初診料、採血代は別途必要となります。