吐血とは
吐血とは、胃腸から出血した血液を口から吐き出すことをいい、非常に緊急性の高い症状です。速やかな受診が必要となります。
血液は、胃酸によりコーヒー残渣様に変色していることがありますが、食道からの出血や、大量の胃十二指腸出血では鮮やかな血液になることもあります。
また吐き出されずに便として排出されると、黒色調の便として排出されることがあります。 真の吐血であるならば消化管からの出血ということになりますが、咳や痰を伴う場合、実際には気道や口腔からの出血のことがあり、まれに鼻出血のたれこみということもあります。
吐血の原因・治療
病院を受診された場合、まず血圧や意識などの全身的な状態の確認ののち、不安定な場合には入院による精査加療となります。状態が安定していれば、補液を開始しつつ、原因検索のために速やかに内視鏡検査(胃カメラ)を行います。
最も頻度が高い疾患は胃/十二指腸潰瘍や急性胃粘膜病変(AGML)で、原因はピロリ菌感染、薬剤性(解熱鎮痛薬)が多くなっています。その他、食道癌、胃癌などの悪性疾患によるもの、嘔吐後などに食道胃接合部付近の粘膜が破れ出血するマロリーワイス症候群、逆流性食道炎、胃/食道静脈瘤などが鑑別されます。
内視鏡検査で出血原が特定できない場合には、血管造影検査が必要になり、状態により入院をおすすめすることになります。
<マロリーワイス症候群>
<逆流性食道炎>
<急性胃粘膜病変>
<胃潰瘍>
<胃癌>
<十二指腸潰瘍>
当院の診療
当院では緊急度が高い場合、当日または翌診療日までに内視鏡検査(胃カメラ)、腹部CTを行い、大腸カメラについても極力柔軟に対応しています。 緊急の場合には電話予約をおすすめしますが、WEB予約についても24時間対応可能です。 お困りの症状があれば、お気軽にご相談ください。