医院名:医療法人社団侑思会 自由が丘消化器・内視鏡クリニック 
住所:〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2丁目9−6 Luz自由が丘5階 
電話番号:03-6421-2852

医療情報

2020.05.16

FAP①(大腸内視鏡/大腸カメラ)

家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis; FAP)は、大腸の多発性腺腫を主徴とする常染色体優性遺伝疾患です。

大腸のポリポーシスとは、大腸全体に100 個以上のポリープを認められる状態をいいますが、FAPは大腸腺腫の個数・密度により、腺腫が正常粘膜を覆うほど発生する密生型(1000個以上)、腺腫が100~1000個の非密生型、腺腫が100個未満のattenuated FAP(AFAP)に亜分類されます。

病名には「家族性」とありますが、FAP の方の約 3 割は 明確な家族歴を認めません。

腺腫の数が100 個以下の場合、AFAP と MUTYH関連ポリポーシス(MUTYH-associated polyposis;MAP)の鑑別が必要となりますが、MAPは常染色体劣勢遺伝の形式をとります。

FAPでは癌化のリスクが極めて高いため、治療は予防的な大腸全摘・回腸嚢肛門(管)吻合術が検討されますが、一部施設では内視鏡による徹底的ポリープ切除の試みがなされているところもあります。

以下は当院で経験されたFAPの一例です。大腸全体に100個以上のポリープが認められました。

 

院長 岡田和久

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