- 感染性腸炎は細菌、ウイルス、寄生虫などの病原体による腸炎で、汚染された水・食事等による経口感染や接触感染が多い。
- 一般的に、夏に細菌性腸炎、冬にウイルス性腸炎が多く発生します。
- キャンピロバクターは食中毒の主要な病原菌で、約2日の潜伏期を経て、下痢(下血)、腹痛、発熱の症状を呈します。
- 感染源としては、鶏肉、生レバーなどが多く、日常診療では焼き鳥屋さんで食事をした後に発症したというエピソードが多いです。
- 血便をきたしうるため、特に潰瘍性大腸炎との鑑別を要します。
- また治癒しても数週間後にギランバレー症候群という神経疾患を発症することがあります。
以下は当院で経験されたキャンピロバクターによる感染性腸炎の一例です。回盲弁に潰瘍(瘢痕)を伴っていました。