小腸の腺癌は、消化管に発生する悪性腫瘍の5%以下とされており、比較的稀です。
早期癌では、早期の胃癌や大腸癌同様、ほとんどが無症状です。
小腸は通常の上部・下部内視鏡による観察が不可能であり、小腸の内視鏡検査もあまり一般的でないため、
小腸癌は、出血や腸の狭窄による症状(下血、腹痛、腸閉塞)などの症状で、進行した状態で発見されることが多くなっています。
小腸癌のうち回腸癌は回盲弁から 60cm以内が 約85%を占めるとされています。
以下は当院で発見された回腸末端の癌です。
内視鏡で回盲弁(小腸と大腸の間にある弁)近傍にあったため、幸い発見が容易でした。