感染性腸炎③(大腸内視鏡/大腸カメラ)
以下もキャンピロバクターによるバウヒン弁の潰瘍です。
症状が改善した後、念のため検査希望とのことで大腸検査をされ発見されました。
外食で焼き鳥を食べた後に発症するのが、典型的なエピソードです。
感染性腸炎②(大腸内視鏡/大腸カメラ)
キャンピロバクター腸炎については、以下のリンクもご参照ください。
以下の症例も、紹介受診されたキャンピロバクターによる腸炎の方です。
盲腸のバウヒン弁(回腸と盲腸の間の弁)に潰瘍が認められます。
キャンピロバクター腸炎では、0.1%程度の方に、
感染後1-3週間の間に「ギラン・バレー症候群」が発生する場合があるので注意が必要です。
ギラン・バレー症候群は、急性・多発性神経炎で、手足に力が入らなくなるなどの症状で発症します。
重症の場合、呼吸不全となり、呼吸器管理を必要とする場合があります。
神経内分泌腫瘍(NET/NEC)⑤(大腸内視鏡/大腸カメラ)
直腸NEN(NET)については、以下のURLなども参考にされてください。
以下の症例も、当院で経験されたφ4mm大の直腸NEN(G‐1)です。
無症状で発見されました。
回腸癌①(大腸内視鏡/大腸カメラ)
小腸の腺癌は、消化管に発生する悪性腫瘍の5%以下とされており、比較的稀です。
早期癌では、早期の胃癌や大腸癌同様、ほとんどが無症状です。
小腸は通常の上部・下部内視鏡による観察が不可能であり、小腸の内視鏡検査もあまり一般的でないため、
小腸癌は、出血や腸の狭窄による症状(下血、腹痛、腸閉塞)などの症状で、進行した状態で発見されることが多くなっています。
小腸癌のうち回腸癌は回盲弁から 60cm以内が 約85%を占めるとされています。
以下は当院で発見された回腸末端の癌です。
内視鏡で回盲弁(小腸と大腸の間にある弁)近傍にあったため、幸い発見が容易でした。
虚血性腸炎③(大腸内視鏡/大腸カメラ)
大腸内視鏡(大腸カメラ)の前処置には洗浄液の内服が必要ですが、排便が頻回になるために虚血性腸炎様の所見が誘発されることがあります。
ほとんどの場合には無症状ですが、腹痛や膨満感などの症状を呈したり、稀に重症化するケースも報告されています。
以下は前処置によるものと思われる虚血性腸炎様の大腸炎です。
感染性腸炎①(大腸内視鏡/大腸カメラ)
- 感染性腸炎は細菌、ウイルス、寄生虫などの病原体による腸炎で、汚染された水・食事等による経口感染や接触感染が多い。
- 一般的に、夏に細菌性腸炎、冬にウイルス性腸炎が多く発生します。
- キャンピロバクターは食中毒の主要な病原菌で、約2日の潜伏期を経て、下痢(下血)、腹痛、発熱の症状を呈します。
- 感染源としては、鶏肉、生レバーなどが多く、日常診療では焼き鳥屋さんで食事をした後に発症したというエピソードが多いです。
- 血便をきたしうるため、特に潰瘍性大腸炎との鑑別を要します。
- また治癒しても数週間後にギランバレー症候群という神経疾患を発症することがあります。
以下は当院で経験されたキャンピロバクターによる感染性腸炎の一例です。回盲弁に潰瘍(瘢痕)を伴っていました。
膠原線維性大腸炎②(大腸内視鏡/大腸カメラ)
collagenous colitis(膠原線維性腸炎)については、以下もご参照ください。
以下の例も、当院で無症状で発見された症例で、幅の狭い縦走する瘢痕を認めた例です。
膠原線維性大腸炎①(大腸内視鏡/大腸カメラ)
collagenous colitis(CC:膠原線維性大腸炎)は、血便を伴わない慢性水様性下痢が特徴で、大腸内視鏡所見は正常あるいは特徴的な所見を認め、生検組織において上皮基底膜直下に特徴的な厚い膠原線維束(collagen band)と炎症細胞浸潤を認める疾患をいいますが、最近では検診で発見される例が多くなり、症状を伴わない例もあります。
病因に関しては、特定の薬剤をはじめ、自己免疫、遺伝的素因、腸管感染、胆汁代謝異常、食物アレルギーなどさまざまな原因が想定されていますが、日本では薬剤に関連した症例が多く、プロトンポンプ阻害薬(PPI)、非ステロイド性消炎鎮痛薬などによるものが多いとされています。
内視鏡所見は、見ためが全く正常である例もありますが、粘膜の発赤、浮腫、毛細血管の増生(cat scratch sign)、顆粒状変化などの軽微な所見を呈することもあり、とき幅の狭い縦走潰瘍(mucosal tears)がみられることもあります。
以下の例は、当院で慢性下痢のため内視鏡検査を施行し発見された、ランソプラゾールによるCCの症例です。
幅の狭い縦走潰瘍瘢痕を認め、病理所見でもCCと診断されました。
症状はランソプラゾールの中止で速やかに改善しました。
FAP④(大腸内視鏡/大腸カメラ)
FAPについては、以下のリンクもご参照ください。
FAPは常染色体優性遺伝で、発症した親から子に2分の1の確率で疾患が遺伝するため、家族歴が疑われる場合、血縁の方は内視鏡や遺伝子検査などが勧められます。ただし3割程度の方は家族歴がなく、いわゆる新生突然変異で発症されます。
本疾患では大腸がんのリスクが非常に高く、10代からポリープが発生し、40歳で50%程度の方、60歳までに90%程度の方が大腸がんを発症するとされています。そのため、予防的なポリープ切除(徹底切除)や、大腸全摘手術が必要となります。
以下は当院で経験された臨床的FAPの症例です。一部に非常に密生したポリープを認めました。
虚血性腸炎②(大腸内視鏡/大腸カメラ)
虚血性腸炎については、以下のURLもご参考ください。
虚血性腸炎の好発部位は下行結腸からS状結腸が全体の約2/3を占め、典型的には左下腹部痛(下腹部痛)を訴えるケースが多いのですが、ときに横行結腸に発生する場合があり、その場合には上腹部痛となり感染性腸炎との鑑別が難しくなります。
以下の症例は、横行結腸に発生した虚血性腸炎です。
上腹部痛と、粘血便を呈していましたが、症状はその後数日で改善しました。