食道胃接合部・胃噴門部腺癌は、萎縮性胃炎を背景として発生する場合と酸逆流に関連して発生する場合がありますが、
手術数の増加が報告されており、日本ではHp感染率の低下と、食生活の欧米化などが原因として想定され、今後も酸関連疾患として増加することが予想されています(1、2)。
この領域では、胃の他領域に比較して進行がんで発見される割合が多いのが特徴で、内視鏡的な早期診断が容易でないという点に加え、生物学的に悪性度が高い可能性が示唆されています(3)。
以下は当院で経験された胃食道接合部癌(Type4)です。
参考文献
(1)Time Trends in Helicobacter pylori Infection and Atrophic Gastritis Over 40 Years in Japan. Helicobacter. 2015 Jun;20(3):192-8. doi: 10.1111/hel.12193. Epub 2015 Jan 7.PMID: 25581708
(2)消化器内視鏡Vol34. No2. 2022 P266-273
Yoshimura D et al.al. Gastric cancer without Helicobactor pylori infection other than gastric cardia cancer is less invasive. Gastroenterology 154:S936, 2018
文責 監修 院長 岡田和久