この症例も、院長が発見した未分化型早期胃がんで、学会/論文発表に使用した症例です。
40代女性で、大きさ4mm大の、ピロリ菌陰性(ピロリ菌の感染がない)の方の、未分化型早期胃がんです。
内視鏡治療で治癒切除が得られました。
粘膜面の褪色変化で指摘できる病変で、NBI拡大観察(茶色と緑の写真)では、窩間部開大所見が認識され、良性変化である限局性萎縮のNBI拡大所見とは異なっています。このNBI所見から、ごくごく早期の未分化早期胃がんと診断できます。
このような症例は、バリウム検査や経鼻内視鏡では診断しきれず、経口のNBI併用拡大内視鏡を使用しなければ、その場での診断が不可能な病変です。
スキルス胃がんも、上記病変のような、ごく早期に発見できれば、生命に影響を及ぼさないうちに治癒切除させることができます。