自己免疫性胃炎➁(胃内視鏡/胃カメラ)
自己免疫性胃炎については以下もご参照ください。
自己免疫性胃炎は、比較的頻度が少ないとはいえ、ピロリ菌が陰性であっても胃癌の発生率が高いことが報告されています。
以下は、当院で経験されたA型胃炎に14mm大の早期胃がん(未分化型がん:印環細胞癌)を合併した症例です。
内視鏡所見は、いわゆる逆萎縮所見を呈しており(右下が前庭部)、抗胃壁細胞抗体160倍、ピロリ抗体陰性でした。
食道癌①(胃内視鏡/胃カメラ)
食道癌については以下もご参照ください。
一般的に、食道癌では飲酒・喫煙が強い危険因子とされていますが、飲酒・喫煙歴がない方でも発症する方がおられ、特に辛いものや、熱いものを好む方に多いのではないかと言われています。
以下の例は当院で発見された、飲酒・喫煙歴がない方にみられた4mm大の表在食道癌(扁平上皮癌)です。
この症例の方は、日々熱いお茶を比較的頻繁に飲む習慣があったとのことです。
日本のデータではありませんが、一定温度以上の熱い茶を1日700ml以上飲むことと、食道癌(扁平上皮癌)の発生に関連があると指摘する報告もあります。
本症例ではごく早期に発見されており、内視鏡治療で治癒が得られました。
停滞性食道炎(胃内視鏡/胃カメラ)
食道潰瘍については以下もご参照ください。
以下の例も薬剤による停滞性食道炎です。
いくつかの薬剤を内服する場合、十分な水で飲水しないと、薬剤の種類によっては食道に停滞性の炎症がおきてしまい、
痛みやつかえ感などの症状がでる場合があります。
ラズベリー型胃癌②(胃内視鏡/胃カメラ)
胃のラズベリー型腫瘍は、腺窩上皮型腫瘍で低異型度のものいい、比較的珍しいものです。
浸潤や転移を認めた症例の報告はなく、生命に関わる腫瘍かどうかは、まだよくわかっていませんが、
現時点では治療対象となります。
以下は当院で経験されたラズベリー型腫瘍(group3相当)の例です。
感染性腸炎③(大腸内視鏡/大腸カメラ)
以下もキャンピロバクターによるバウヒン弁の潰瘍です。
症状が改善した後、念のため検査希望とのことで大腸検査をされ発見されました。
外食で焼き鳥を食べた後に発症するのが、典型的なエピソードです。
感染性腸炎②(大腸内視鏡/大腸カメラ)
キャンピロバクター腸炎については、以下のリンクもご参照ください。
以下の症例も、紹介受診されたキャンピロバクターによる腸炎の方です。
盲腸のバウヒン弁(回腸と盲腸の間の弁)に潰瘍が認められます。
キャンピロバクター腸炎では、0.1%程度の方に、
感染後1-3週間の間に「ギラン・バレー症候群」が発生する場合があるので注意が必要です。
ギラン・バレー症候群は、急性・多発性神経炎で、手足に力が入らなくなるなどの症状で発症します。
重症の場合、呼吸不全となり、呼吸器管理を必要とする場合があります。
神経内分泌腫瘍(NET/NEC)⑤(大腸内視鏡/大腸カメラ)
直腸NEN(NET)については、以下のURLなども参考にされてください。
以下の症例も、当院で経験されたφ4mm大の直腸NEN(G‐1)です。
無症状で発見されました。
回腸癌①(大腸内視鏡/大腸カメラ)
小腸の腺癌は、消化管に発生する悪性腫瘍の5%以下とされており、比較的稀です。
早期癌では、早期の胃癌や大腸癌同様、ほとんどが無症状です。
小腸は通常の上部・下部内視鏡による観察が不可能であり、小腸の内視鏡検査もあまり一般的でないため、
小腸癌は、出血や腸の狭窄による症状(下血、腹痛、腸閉塞)などの症状で、進行した状態で発見されることが多くなっています。
小腸癌のうち回腸癌は回盲弁から 60cm以内が 約85%を占めるとされています。
以下は当院で発見された回腸末端の癌です。
内視鏡で回盲弁(小腸と大腸の間にある弁)近傍にあったため、幸い発見が容易でした。
虚血性腸炎③(大腸内視鏡/大腸カメラ)
大腸内視鏡(大腸カメラ)の前処置には洗浄液の内服が必要ですが、排便が頻回になるために虚血性腸炎様の所見が誘発されることがあります。
ほとんどの場合には無症状ですが、腹痛や膨満感などの症状を呈したり、稀に重症化するケースも報告されています。
以下は前処置によるものと思われる虚血性腸炎様の大腸炎です。
食道潰瘍⑥(胃内視鏡/胃カメラ)
食道潰瘍のなかでも熱傷によるものは、たびたび経験されます。
以下は、たこ焼きにより食道粘膜に熱傷をきたした例で、上部から中部食道にかけて線状の潰瘍を呈していました。